

太陽光発電のメーカーは国内・海外メーカーで20以上あります。
選択肢が多いというのはメリットではありますが、自宅にとって最適なメーカーを比較して選ぶのは大変というデメリットもあります。
大きく特徴を分類すると、性能が良い国内メーカーと、価格が安い海外メーカーに分類されます。
私は太陽光発電の営業マンを3年間していましたが、実際にお客様からも『どこのメーカーが一番いいの?』という質問を多くいただきました。
ただ、各メーカー特徴があって、一概に『ここのメーカーが一番です!』とはお答えできませんでした。
それは、一軒一軒屋根の形と大きさや、電気を使うライフスタイルが違うからです。
太陽光発電は高額な設備で一度購入したら、他のメーカーに乗り換えるといったことはありません。
その為、メーカー選びには神経を使う必要があります。
各メーカーを設置環境や条件ごとにまとめましたので、メーカー選びの参考にしていただければと思います。
なるべく安く太陽光発電を設置したい方には、RECソーラー、JAソーラー、インリーソーラー、ソーラーフロンティアがおすすめです。
価格を重視する方が太陽光発電を選ぶポイントは1kWあたりの価格でメーカーを比較することです。
例えば、5kWシステム100万円(1kWあたり20万円)と6kWシステム110万円(1kWあたり18.3万円)で販売されていたら、6kWシステムの方がお得になるということです。
ちなみに2022年時点の1kWあたりの価格相場は25万円程度になります。
※メーカーを選択すると、そのメーカーの特徴や利用者の口コミページがご覧になれます。
メーカー | 価格(1kW) | 国内シェア | おすすめ度 |
---|---|---|---|
RECソーラー | 18万円 | - | △ |
JAソーラー | 20万円 | - | △ |
ソーラーフロンティア | 20.5万円 | 10% | ◎ |
インリーソーラー | 21万円 | - | 〇 |
売電収入を重視する方には東芝、 サンパワー、パナソニック、シャープがおすすめです。
売電収入を多く得るポイントは太陽光発電の発電量と変換効率になります。
発電量とは、パネル一枚あたりの発電量になります。
発電効率とは、太陽電池に入射した光エネルギーのうち電気エネルギーに変換した割合を表す数値になります。
勘違いしがちなのは、発電量ばかりにとらわれて変換効率を疎かにしてしまうことです。
分かりやすく言えば、最大発電量が400Wで変換効率が10%のパネルと最大発電量380Wで変換効率が20%のパネルだったら、380Wのパネルの方が実質的な発電量は多いということです。
ちなみにメーカーから発表されている発電量は、一定の環境下(方位:真南、入射角:30度)でのもので、どこの家庭でも最大発電量が期待できるものではありません。
※メーカーを選択すると、そのメーカーの特徴や利用者の口コミページがご覧になれます。
屋根面積が限られている方におすすめのメーカーはシャープ、京セラ、三菱、長州産業です。
屋根面積が限られている建物では、『マルチレイアウト』に対応しているメーカーを選ぶのがおすすめです。
マルチレイアウトとは、形や型番の違うパネル同士を一つのシステムに出来る設置方法です。
マルチレイアウトにより、屋根にびっしりとパネルを敷き詰めることが可能になりました。
特にシャープ(ルーフィット設計)と三菱(マルチルーフシリーズ)はマルチレイアウト独自のシステムを開発しています。
また、現在はパネル一枚あたりの発電効率も向上しているので狭い屋根のお宅でも太陽光発電によるメリットを受けることができるようになりました。
寄棟屋根や方形屋根の建物であれば、マルチレイアウトに対応したメーカーをおすすめします。
※メーカーを選択すると、そのメーカーの特徴や利用者の口コミページがご覧になれます。
できる限り建物に負荷をかけたくない方にはアブリテック、フジプレアムがおすすめです。
太陽光発電のデメリットの一つに重量があります。
どうしても今の太陽光発電は一枚あたり15kg~20kgの重さがあり、架台などを合わせると屋根に200kg~300kg程度の負荷がかかることになります。
築20年以上の建物では耐震性のことも気にして、できる限り軽いパネルをおすすめします。
※メーカーを選択すると、そのメーカーの特徴や利用者の口コミページがご覧になれます。
雨や曇天が多い地域にはソーラーフロンティア、Qセルズ、カナディアンソーラーがおすすめです。
雨や曇天が多い地域で太陽光発電を設置する上で大切になってくるのは、低照度(少ない光の量)を電気に変えてくれるパネルの性能になります。
特にソーラーフロンティアのパネルは他パネルとは違って化合物(Copper(銅)+Indium(インジウム)+Selenium(セレン)で構成されている性質上、低照度でも効率的に発電してくれるのが特徴です。
またQセルズも、北海道よりも緯度の高いドイツのライプチヒ(北緯51度)で開発されたこともあって低照度に強いと言われています。
また、低照度に強いということは朝夕の時も効率的な発電が期待できるということで、年間発電量で見るとかなりのメリットがあると言ってよいでしょう。
九州地方・北陸地方にお住いの方は低照度に強いメーカーをおすすめします。
※メーカーを選択すると、そのメーカーの特徴や利用者の口コミページがご覧になれます。
メーカー | 原料 | 変換効率 | おすすめ度 |
---|---|---|---|
ソーラーフロンティア | 化合物 | 14.2% | ◎ |
Qセルズ | 単結晶 | 19.3% | 〇 |
カナディアンソーラー | 単結晶 | 19.86% | 〇 |
雪が懸念される地域にはカナディアンソーラー、パナソニック、三菱、シャープがおすすめです。
雪が懸念される地域では発電量の低下よりも、雪がパネルの上に積もることによるパネルの被害の方がリスクが大きくなることから耐荷重が大切になります。
耐荷重とは、パネルが耐えられる重さを数値化したものになります。
北海道・東北地方では耐荷重の高いメーカーをおすすめします。
※メーカーを選択すると、そのメーカーの特徴や利用者の口コミページがご覧になれます。
メーカー | 耐荷重 | 積雪仕様モデル | おすすめ度 |
---|---|---|---|
カナディアンソーラー | 5,400Pa | ナシ | ◎ |
パナソニック | 6,000Pa | アリ | ◎ |
三菱 | 4,800Pa | アリ | 〇 |
シャープ | 5,600Pa | ナシ | ◎ |
インリーソーラー | 5,400Pa | ナシ | 〇 |
夏場などの気温が高い地域にはキングダムソーラー、パナソニック、ソーラーフロンティアがおすすめです。
太陽光発電は気温が高くなると発電効率が悪くなる為、ベストな気温は25度程度だとされています。
夏場は40度を超えるような地域では、モジュール動作温度範囲と公称動作セル温度(NOCT)が大切になります。
モジュール動作温度範囲とは、パネルが正常に作動する温度の範囲になります。
公称動作セル温度とは、は正常な状態での電池温度になります。
25度以上を記録する夏場(7月、8月)は日が長いので全体的な日射量の多さで発電量を確保してはいますが、発電効率は冬場と比較すると悪くなっています。
夏場の気温が高くなりがちな内陸地方では、高温に強いメーカーをおすすめします。
※メーカーを選択すると、そのメーカーの特徴や利用者の口コミページがご覧になれます。
メーカー | モジュール動作温度範囲 | 公称動作セル温度 | おすすめ度 |
---|---|---|---|
キングダムソーラー | -40度~85度 | - | △ |
パナソニック | -20度~40度 | - | ◎ |
ソーラーフロンティア | -40度~85度 | 47度 | ◎ |
海から近い沿岸地域には三菱、トリナソーラー、リクシルです。
沿岸地域では、塩風によってパネル構造、架台、ネジ、パワーコンディショナに不具合を引き起こすことが考えられます。
ただ、最近では塩害対策として各部材が腐食に強いものへと改良されています。
また、太陽光発電で一番故障原因とされているパワーコンディショナも塩害対策がとられていることも大切になります。
海岸からの距離が500m~7kmの範囲の建物には、塩害対策されているメーカーがおすすめです。
※メーカーを選択すると、そのメーカーの特徴や利用者の口コミページがご覧になれます。
デザインがカッコいい太陽光発電を設置したい方には京セラ、ソーラーフロンティア、カナディアンソーラーがおすすめです。
カッコいいの概念はひとそれぞれだと思いますが、当サイトで定義しているカッコいいは他のメーカーと違うパネルという意味です。
中でも京セラはSAMURAIシリーズと言われる横長のパネルを組み合わせてレイアウトを作っているので、見た目にもインパクトがあります。
ソーラーフロンティアのパネルは化合物で構成されていることもあって、パネルが真っ黒なので重厚感のあるパネルとなっています。
また、埋め込み型で言えばカナディアンソーラーのCS6V-250MSが2017年12月に発売開始されました。
デザイン性の高いパネルは一般的なパネルと比較すると性能が劣ってしまうのが難点です。
※メーカーを選択すると、そのメーカーの特徴や利用者の口コミページがご覧になれます。
メーカー | デザイン | おすすめ度 |
---|---|---|
京セラ | ![]() KJ80P-3CSCA | 〇 |
ソーラーフロンティア | ![]() SF175-S | ◎ |
カナディアンソーラー | ![]() CS6K-295MS | 〇 |
近隣の家と違うちょっと変わった太陽光発電をお探しに方にはサンテック、ソラキューブがおすすめです。
サンテックは日本でのシェアは少ないですが、過去50年間の太陽光パネルの累積出荷量は1.3GWを超えていて、出荷量は世界シェアで言うと第4位になります。(2017年7月時点)
ソラキューブは、標準で自然災害補償を付与してくれます。
両メーカーとも他メーカーに劣らないパネルの性能があります。
ただ、他メーカーと比較すると日本での拠点数(支社)が少ないというデメリットがあり、万が一の対応では少々不安があると言わざるを得ません。
※メーカーを選択すると、そのメーカーの特徴や利用者の口コミページがご覧になれます。
太陽光発電は国内だけでも10以上のメーカーがあり、海外ものを合わせると20以上にも及びます。
そして価格や性能も特徴もまちまちで、一体どこのメーカーが一番良いの!?と叫びたくなりますよね(笑)。
そのお気持ちは分かりますが、『どこのメーカーが一番良いか?』の問いには、安易にお答えできないんです。
それは、あなたが太陽光発電に何を求めているかが分からないからです。
太陽光発電の性能(発電量や発電効率)を求める方、価格を一番に考える方、保証面を一番に考える方と、ニーズも様々です。
実際、私が接したお客様の中にも『どこのメーカーが一番良いの?』と聞かれる方が結構いらっしゃいましたが、カウンセリングのようにお客様が何を求めているかが分かるまで最適なメーカーはご紹介できませんでした。
まずは太陽光発電の設置検討の前に『私は太陽光発電に何を求めているんだろう?』という自問を最初にして自分の気持ちの整理をしてましょう。
そうしたら、メーカー選びも絞った中で行えます。
お客様のニーズは主に以下の5点でした。
以上5点の見方をご紹介します。
1Wあたりの価格が一番安いメーカーはカナディアンソーラーやインリーソーラーなどの海外メーカーになります。
ただ日本での実績は国内メーカーに劣ります。
海外メーカーはその安さから、産業用(10kW以上のシステム)などの大規模なシステムに使われることが多いです。
価格の見方としては太陽光発電を1kW設置するのにいくら必要かと言う1kWあたりの価格が大切になってきます。
《例》
4kWのシステムを200万円で設置した場合の1kWあたりの価格は以下になります。
200万円÷4kW=50万円/1kWあたり
安ければ良い、高ければダメという話しではなくあくまでも価格はメーカー選定の為の指標の一つです。
上記の保証面(モジュール出力保証、機器保証、定期点検頻度、延長保証の有無、災害補償)が全て無料で200万円のシステムと保証面がもう一つ(モジュール出力保証、機器保証のみ)で200万円のシステムだったら前者のほうが良いですよね?
これはあくまでも例です。
太陽光発電というと、つい価格にばかり目が行きがちですがこのように価格を一つの指標とすることで、本当に質の高いメーカーが選べると言うわけですね。
ちなみに2022年における1kWあたりの価格相場は25万円になります。
ただ、メーカーにもよって価格にはばらつきがありますので、あくまでも目安とすることをおすすめします。
性能面では
の、3点が大切になってきます。
公称最大出力とは、一定条件下(分光分布 AM1.5、放射照度 1000W/m2、モジュール温度 25℃)でのモジュール(パネル)一枚あたりの最大発電量の事です。
当然ですが、この値が大きいほど自分の家で使える電気が増えますし、節電に励めば余剰電力として電力会社に電気を売る事ができます。
太陽光発電メーカーがこぞって公称最大出力の向上に努めているわけですが、公称最大出力が太陽光発電メーカーにとって一番大切な指標になるからです。
太陽の光をエネルギーに変えて太陽電池モジュールが発電するわけですが、太陽の光100%を電気に変換できるわけではありません。
公称最大出力がいくら大きくてもモジュール変換効率が低かったら、ザルで水をすくっているくらい無駄になってしまいます。
なので良いモジュールというのは、公称最大出力が大きくてモジュール電力変換効率が高いものになるというわけです。
太陽電池モジュールが電気を作ってくれたとしても、その作った電気がそのまま家で使えたり売れたりするわけではありません。
現在の太陽光発電システムでは所々で発電ロスが生じてしまいます。
太陽電池モジュールで発電した電気を家で使える電気に変換してくれる役目をしてくれるのがパワーコンディショナになりますが、ここの変換作業でも発電ロスが生じます。
保証面もメーカーを選ぶ上ではとても大切になってきます。
保証面で気にかけたほうが良いポイントは下記になります。
ポイントは『期間』と『価格』になります。
保証してくれる期間はいつまでなのか、またその保証は有料なのか無料なのかが大切になってきます。
日本での実績が一番あるメーカーは、シャープになります。
実は日本で一番最初に太陽光発電を設置したメーカーがシャープになります、
今から10年前くらいには一般家庭のシェアはシャープが握っていましたし、現在でも一般家庭でシャープの太陽光発電システムを設置しているお宅は多いです。
お知り合いや近所でシャープを設置している方がいたら、発電状況などを聞いていみるとよいですね。
ただ、近年の深刻な業績悪化が気になるところであはります。
デザインが優れているメーカーは京セラとLIXILになります。
両メーカーとも、屋根一体型と言う屋根に埋め込むタイプの太陽光発電を取り扱っています。
また、上記でもご紹介しましたが京セラはSAMURAIシリーズという太陽電池モジュール(パネル)があり、細長い棒状のモジュールも扱っています。
京セラの太陽光発電を設置しているお宅があると一瞬『オッ!?』となります。
京セラの太陽光発電は一目で分かるので、他のお宅と差別化したいなどと考える方にはよいかもしれません。
太陽光発電を設置する理由は各家庭にとって様々あると思いますが、大切なのはどの適正な価格で購入しその後も業者kらの点検を受けてできるだけ長く稼働してもらうことです。
現在の太陽光発電の耐用年数は30年以上と言われていますが、適切なメンテナンスをすることで半永久的に使用できる
とも言われています。
これから太陽光発電を設置される方の大体の目安として、住宅用は日本メーカー、産業用(10kW以上のシステム)は海外メーカーをおすすめします。
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