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1kWあたりの価格相場の推移
太陽光発電は年々性能が上がっていますが、価格は下がってきています。
ちなみに2021年の価格相場で言えば住宅用に関しては1kWあたり25万円、産業用(10kW以上のシステム)に関しては1kW20万円程度になります。
http://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/025_01_00.pdf | 資源エネルギー庁
なので、単純に2021年時点において4kWのシステムを設置するのにかかった費用が90万円だったら安いし、110万円だったら相場よりも高いということになります。
もちろんメーカーによってモジュールの価格が違うので一概には言えませんので、あくまでも目安としてとらえてください。
この1kWあたりの価格には施工費も含まれています。
見積りを取る際には、施工費が含まれているか確認し、含まれていなかったら施工費を含んだ見積りを請求して下さい。
施工費を含んだ太陽光発電の設置にかかった全ての費用が本当の見積り金額になります。
注意が必要なのは、例えばパナソニックの3kWの価格と京セラの4kWの価格を比べて高いとか安いとか考えてしまうことです。
比較するのであれば、同じシステム容量なのか、同じ発電量なのか(実発電量)を比べるようにしましょう。
それには現在の相場を知る必要があるというわけです。
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1kWあたりの価格の求め方
1kWあたりの価格の求め方は非常にシンプルです。
システム全体の価格÷システム数
例えば3kWの太陽光発電システムを300万円で購入したら、1kWあたりの価格は150万円÷3kWで50万円ということになります。
この時の注意点は、システム全体の価格に施工費は含まれているのかです。
心ない業者では太陽光発電の価格を安く見せようと施工費は別で計上するやり方もあります。
必ずシステム全体の費用で計算しましょう。
太陽光発電と聞くと一番多いイメージが『価格が高そう』ということですよね。私も最初そう思っていましたし、実際お客さんに太陽光発電のイメージを聞いても一番多かったのが『価格が高そう』でした。
確かに安い金額ではありませんが、太陽光発電の価格相場がまだ世間に認知されていないのでイメージ上だけで『バカ高い設備』だと言うことで、食わず嫌いではありませんが『わが家には無理!』と諦めている方も多いのが実情です。
太陽光発電の価格は各メーカーによってバラバラですし、また設置する太陽電池モジュール(パネル)の枚数によっても価格は変わってきます。
そこで太陽光発電の場合、価格の目安はその年の1kWあたりの価格相場を基準にして、価格が高い安いを考えていくとよいでしょう。
メーカーごとの価格相場(2021年1月1日更新)
※価格は常に最新のデータに更新しています。
※大手販売会社4社の平均価格で算出しています。
※メーカー名をクリックするとさらに詳しいメーカーの特徴や口コミが表示されます。
メーカー | 相場価格(1kW) | セル種類 | 最大変換効率 |
東芝 | 260,000円 | 単結晶 | 22.1% |
シャープ | 330,000円 | 単結晶 | 19.6% |
パナソニック | 252,000円 | 単結晶 | 19.9% |
京セラ | 290,000円 | 単結晶 | 17.8% |
三菱 | 248,000円 | 単結晶 | 18.5% |
ソーラーフロンティア | 205,000円 | 化合物 | 14.2% |
サンテック | 230,000円 | 単結晶 | 18.7% |
カナディアン・ソーラー | 184,000円 | 単結晶 | 19.86% |
フジプレアム | 360,000円 | 単結晶 | 15.75% |
ソラキューブ | 280,000円 | 単結晶 | 18.3% |
キングダムソーラー | 350,000円 | 単結晶 | 17.4% |
Qセルズ | 208,000円 | 単結晶 | 19.3% |
トリナ・ソーラー | 268,000円 | 単結晶 | 18.00% |
RECソーラー | 180,000円 | 多結晶 | 16.10% |
リクシル | 322,000円 | 単結晶 | 18.04% |
サンパワー | 290,000円 | 単結晶 | 21.2% |
長州産業 | 265,000円 | 単結晶 | 19.5% |
アブリテック | 220,000円 | 単結晶 | 18.1% |
インリーソーラー | 210,000円 | 単結晶 | 19.5% |
JAソーラー | 200,000円 | 単結晶 | 19.3% |
ソーラーローンの金利も価格に影響してくる
太陽光発電の購入の際にはソーラーローンという太陽光発電専門の融資制度を利用することができます。
ソーラーローンは、担保を用意する必要がなく通常のローンよりも金利が低く、融資審査も敷居も低いのが特徴です。
とは言っても、1.5%~4%程度の金利はあるわけです。
例えば、100万円の太陽光発電システムをソーラーローン金利2%返済期間15年で購入したら、支払い総額は1,158,216円になります。
(毎月6,435円支払い、元利均等返済)
しかし、金利3%の金融機関でソーラーローンを組んでしまった場合には、支払い総額は1,242,969円になります。
(毎月6,905円支払い、元利均等返済)
ソーラーローンは初期費用の必要がなく太陽光発電が設置できる便利な融資制度ではありますが、金利によっては総額で損をすることも考えられます。
金融機関の金利を比較してお得に設置することをおすすめします。
実は価格よりもコストパフォーマンスの方が重要
太陽光発電が住宅への投資であることを考えれば、価格はもちろん大切です。
しかし、太陽光発電の場合、ただ価格が安ければ正解かと言われれば違います。
太陽光発電が家への投資だと考えると、その効果であるシステム費用の回収年数が大切になり、当然回収年数は短ければ短いほど優れた投資となります。
1kW40万円の太陽光発電の場合のシミュレーション例
3kW設置したとしたら120万円になります。
このシステムの毎月の売電収入と節電分合わせた総合メリットが1万円だったとします。
12万円(1万円×12ヵ月)÷120万円×100=10%(利回り)
1kWあたり40万円のシステムの毎月の総合メリットが1万円だと、10%の利回りになるので、システム費用回収は10年になります。
1kW30万円の太陽光発電の場合のシミュレーション例
3kW設置したとしたら90万円になります。
このシステムの毎月の売電収入と節電分合わせた総合メリットが8千円だったとします。
9.6万円(8千円×12ヵ月)÷90万円×100=10.6%
1kWあたり30万円のシステムの毎月の総合メリットが8千円だと、10.6%の利回りになるので、システム費用回収は9年半になります。
計算結果
今回の計算は一つの例ですが、総合メリットで見てみると1kWあたり30万円のシステムの方が1kWあたり40万円のシステムよりも利回り(投資回収率)が高く投資対象としては優れていると言えますね。
実際には、これにメンテナンスの費用やその年の売電額も投資回収年数に大きく影響します。
価格も大切ですがメンテナンスも大切
太陽光発電の価格の中には施工会社のアフターメンテナンス代金も含まれているものがあります。
私のおすすめは売り切って終わりの業者ではなく、多少価格は張っても売った後のメンテナンスもしっかりしてくれるところですね。
チェックポイントとしては以下の3点です。
- 自社で販売から施工、アフターメンテナンスまで行っている業者かどうか?
- 24時間対応かどうか?
- 定期的な訪問点検はあるか?
点検が別料金になるのであれば、メンテナンス代金も含めて比較するようにしましょう。
総容量(kW)が大きくなるほど単価は安くなる
太陽光発電の場合、設置する容量が大きくなるほどに1kWあたりの単価は安くなります。
それは例えば、3kWと6kWで施工費は2倍にはなりませんし、パワーコンディショナや周辺機器も2倍の価格にはならないからです。
また、10kWを超える産業用システムの場合にはさらに安くなり、1kWあたり20万円台のメーカーも出てきます。
ただ、ちょっと注意が必要なのは50kW以上のシステムの場合、電力会社との取り決めでキュービクルという高圧受電設備をを設置する必要があります。
この費用が、だいたい100万円程度かかる為、50kWを目安に単価もちょっと高くなります。
大切なのは自分の家でいくらなのか
上記のように太陽光発電の価格相場は下落傾向にありますが、大切なのはあなたの家ではいくらなのか?ですよね。
太陽光発電のメーカーは国内だけでも10以上、海外メーカーを合わせると20以上のメーカーがあります。
また、そのメーカーによってもモジュール(パネル)の種類があり、それによっても値段は変わってきます。
だから実際の所は、あなたの家にどのメーカーが適していて、果たして何枚のモジュールを屋根に乗せる事ができるかで価格が変わってきます。
今回ご紹介した年数ごとの価格推移データはあくまでもJPEA(太陽光発電協会)がその年に設置した太陽光発電のシステムを元にした平均価格相場です。
当たり前ですが、実際には平均値よりも高くなる事もあるし低くなることもあります。
設置する、しないは現在の価格を見てからでも遅くはないはずですよ。
2021年の相場では元が取れるまでの期間目安は9年
現在の価格相場で言うと、太陽光発電の費用回収の目安期間は9年ほどになります。
もちろん節電に励んで売電収入を増やすことで元がとれる期間を短縮させることが可能です。
ここで言う『元』とは、設備の費用を太陽光発電を設置して得た経済的メリットを数値化した値としています。
太陽光発電を設置すると売電収入のほかに電気代の削減効果があります。
売電収入と電気代の削減効果を合わせた額が一ヶ月の太陽光発電の設置メリットとしています。
節電に励む過程であれば、7年程度でも回収が可能となっています。
太陽光発電の価格相場と推移まとめ
毎年太陽光発電の価格は下がってきて、一昔前のお金持ちしか扱えない商品ではなくなり、最近では注文住宅のおよそ4割に太陽光発電が設置されている状況です。
この太陽光発電の普及は、自然エネルギーの中で太陽光発電のが最もコストパーフォーマンスに優れているかぎり、これからも継続するでしょうし、価格相場が下がることでその動きは加速することでしょう。
また、太陽光発電パネルもよち小さくて発電量のあるパネルがでてきたことで、今までメリットが出なかったお宅でもメリットが享受できるようになりました。
私は仕事柄お客さんに『いつが設置時ですか?』という質問を多くいただいていましたが、その時には『メリットが出た時が設置するタイミングです』お答えしていました。
太陽光発電のメリットは価格が安い時ではありません!
価格と売電と節電の総合メリットが太陽光発電の本当のメリットになります。
一度、自分の家でどれだけの太陽光発電が設置できるのか、その費用はいくらなのか?どれだけ売電できそうなのか?をシミュレーションしてもらうことをおすすめします。
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