施工ID(太陽光発電)確認の重要性

施工IDとは

太陽光発電施工ID
太陽光発電における施工IDとは、太陽光発電の施工、販売を行う為に各メーカーが付与した資格のことです。

太陽光発電のメーカーは国内だけも10以上、国外をあわせると20以上にもなります。

太陽光発電の施工、販売を行う為には各メーカーが行う研修に参加し実技試験、座学に参加し合格する必要があります

各メーカーが行う研修に合格するとめでたく施工IDが付与されて太陽光発電の施工が可能になります。

各メーカー施工基準が違うためこの施工IDは全てのメーカーに対応するものではなく、シャープだったらシャープだけ、三菱だったら三菱だけというものになります。

なので、業者が5メーカー(シャープ、東芝、京セラ、パナソニック、サンテック)を扱っていたとしたら、それぞれの施工IDを持っている必要があるというわけです。

現在では、メーカー合流で一つの場所で15日程度の研修を受講して認定試験に合格すると施工IDを発行してくれます。

施工が完了した後、太陽光発電システムメーカーが発行する『保証書』を取得するためには、施工研修会を受講した時にもらったID番号が必要になります。

ちなみに施工IDだけでは、太陽光発電の施工は行えません。

施工IDとともに、電気IDを取得する必要があり、電気IDは4日ほどの研修で取得できます。

受講費は、施工ID研修は22万円程度、電気IDは2万円〜5万円程度となっています。

太陽光発電のトラブルの原因

太陽光発電のトラブルの原因
冒頭で施工IDがないと太陽光発電の施工、販売ができないと明記しましたが、現場に施工ID資格取得者が1名従事するだけでOKというのが現行では許されています。

ここら辺が、太陽光発電の施工によってトラブルが起きる一つの要因だと言われています。

現在では、屋根に穴を空けないシンプルレイ工法などの最新の施工法も生まれ、施工スキルについても差が生まれつつあります。

私のおすすめは業者と施工業者が一つの会社として販売から施工、アフターサポートまでを一貫して行う業者ですね。

私の勤めていた会社もそうでしたが、この一貫して行ってくれるって何気に大切なんです。

お客さんの要望を聞くのって通常、営業マンですが、それをきちんと施工業者に伝えるってなかなか労力のいることですし、そこには人間関係も必要になってきます。

施工IDを持ってるから、と安易に考えずに販売と施工を一貫して行っている実績のある業者を選ぶ事がトラブルを未然に防ぐコツでもあります。

施工実績のある業者を選ぶ必要性

施工IDは通常、一日から二日程度で合否が分かり、後日修了証が届く流れとなります。

カナディアンソーラーなどは、オンラインから試験を受けることができて、合否もその日で分かります。

ちなみにシャープに関しては、業者ID、施工IDも施工と電気工事の2種類あり施工IDを取得しても、所属の会社を辞めてしまうと、無効になってしまうメーカーもあります。

このように割と簡単に太陽光発電の施工IDは取得できてしまうので、施工IDを取得したからと言って『今日が実際の家の施工を行うのは初めて』などの新米職人さんが施工に及ぶケースも大いにあるという事です。

これは太陽光発電に限った話ではありませんが、職人さんの世界では実際に現場で先輩に教えてもらって本当の職人さんになるものなので、まだぎこちない職人さんがいてもしょうがない部分ではありますが、それが自分の家を担当することを想像すると少し状況は変わりますよね?

新米職人さんを見分ける方法としては、施工IDに似ているもので『PV施工技術者制度』というものがあります。

これはJPEA(太陽光発電協会)が認定する太陽光発電施工にまつわる一定水準の品質の確保と向上を目的に行われている研修です。

各メーカーが実施する研修と似ていますが、『PV施工技術者制度』は太陽光発電に関する基礎知識、電気工事、屋根工事、工事安全管理等の知識を総合的な内容になります。
いわゆる太陽光発電の施工においてのプロという証でもあります。

現在JPEAでは施工技術者制度の資格試験は行っていません。

施工IDの確認だけでなく、施工技術者の有無も確認することで、より安全に太陽光発電の設置を行ってもらえる確立が上がるということです。

太陽光発電の施工IDまとめ

業者の中には、数多くのメーカーを扱っている所もありますが、そのうち施工IDを取得しているには1、2つで後のメーカーの施工に関しては協力会社に丸投げの所もあります。

施工IDを持っているから安心ではなく、実績や一か月にどの程度の施工を行っているのか、施工技術者の確認など設置する立場として確認すべきことは確認するようにしましょう。

太陽光発電の施工はそれほど複雑なものではないとはいえ、トラブルの原因のほとんどが施工によるものを考えれば職人さんのスキルに関しても確認しておくにこしたことはないでしょう

FIT法が施工された2011年から太陽光発電が爆発的に日本の住宅に普及したわけですが、当時は職人さんのスキル不足が問題となっていました。

現在も太陽光発電の普及の勢いに職人さんが足りていない状況の中、施工IDがオンラインからも取得できるようになりさらに職人さんのスキルが気になるところです。

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