
太陽熱温水器とは

2010年の買い取り価格48円(いきなりそれまでの買い取り価格の倍)や国からの補助金が7万円になったりしたおかげで太陽光発電はそのシェアを伸ばし、急速に私達の身近になりました。
しかし、太陽光発電がここまで普及する前に一時期流行していた環境商品で太陽熱温水器というものがあります。
なんだか名前も『太陽光発電』と『太陽熱温水器』で似ているし、少しごっちゃになりがちだったのでその違いをまとめてみますね。
そもそも太陽熱温水器とは一体なにかと言いますと、太陽の熱(赤外線)でお湯を作るエコ製品です。
決して太陽光発電の偽物というわけではなく、晴天時には沸騰したお湯(100度)を作る事も可能な、れっきとした環境製品です。
このように沸騰したお湯というものを作れるだけのパワーがあるのは、太陽熱温水器のエネルギー効率によるものが大きいです。
太陽光発電では太陽のエネルギーを20%程度しか活かす事が出来ていませんが、太陽熱温水器では50%ほどのエネルギーを利用する事ができます。
太陽光発電と太陽熱温水器比較表
見た目 | 構造 | システム | 価格 | 減価償却期間 | |
太陽光発電 | ![]() | シリコン | 10枚~20枚 | 150万円〜200万円 | 17年 |
太陽熱温水器 | ![]() | 真空管 | 1枚~5枚 | 40万円〜50万円 | 15年 |
太陽熱温水器の課題
太陽のエネルギー効率の良い太陽熱温水器ですが課題もあります。
その一番の課題は、屋根への負担でしょう。
太陽光発電の場合モジュール一枚の重さは約15kgほどで10枚くらい屋根に乗せるとして150kgになりますが、一枚一枚の重さが屋根に均等にかかりますので、そこまで屋根への負担はありません。
しかし、太陽熱温水器の場合はほぼ一カ所に太陽熱温水器の重さと温める水の重さがかかります。
その重さはだいたい100kg〜150kgです。
屋根一カ所に100kg〜150kgの重さが加わるのは、結構な負担になります。
また、設置もかなり簡易的なものが多いので台風などで飛ばされてしまうといったトラブルも過去にありました。
太陽熱温水器自体のは環境製品としてとても優れたものですが、それを取り巻く環境面(仕組みや施工方法)に今後の課題があると言えます。
また、冬場では沸騰したお湯が作りにくい(雪の影響など)というのも課題に挙げられます。
現在の主流はエコキュート

一時期流行った太陽熱温水器ですが、現在ではそれほど普及していません。
平成26年全国消費実態調査の結果では、平成21年と比較した減少率が46%とトップになり、普及率でいうと3.4%にまで下落しています。
これはオール電化住宅が増えたため、エコキュートが普及したことが主な要因です。
エコキュートは夜間などの安い電気を利用して(オール電化住宅の電化上手プランなど)お湯を作り、タンクに貯蔵して、そのお湯を使っていくという発想の環境製品です。
家庭に合わせたタンクの大きさと電化上手プランを合わせると、従来のガスをお使いのお宅に比べて約半分程度の光熱費で抑える事が可能になります。
また、エコキュートと太陽光発電の相性もとても良いことから、現在では新築のオール電化のお宅の約4割が太陽光発電も導入しています。
もしこれから太陽熱温水器を導入しようとお考えの方がいたら、私はエコキュートのほうをおすすめします。
今では、エコキュートの導入を機に太陽光発電も設置して将来の光熱費ゼロ住宅を目指すお宅も増えました。
せっかくお家に投資するなら、より効率の良い経済的な環境製品をご検討ください。
太陽光発電と太陽熱温水器の違いまとめ
一昔前まで流行っていた太陽熱温水器ですが、現在ではほとんど見かけなくなりましたね。
太陽熱温水器は悪い商品ではありませんが、エコキュートを始めとする他のエコ商品の性能が優れてきたため、利用者が減っているという状況です。
太陽光発電の業者では太陽熱温水器の撤去も同時に行ってくれるところも多いので、現在太陽熱温水器を設置しているお宅であれば太陽光発電への切り替えも検討されてもよいかと思います。
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