太陽光発電を設置する時の屋根は瓦がいいの?トタンがいいの?

瓦でもトタンでも太陽光発電はメリットがでる

太陽光発電を設置する上で屋根の材質は発電にさほど関係ありません。

しかし、一般家庭ではあまりありませんが8kWとか9kWのシステムが乗るような広くて大きな屋根の場合、瓦の重さだけでも数百kgにもなります。

その上に大量のモジュール(パネル)と架台を設置するとなると屋根にかなりの負担がかかることになります。

それでも今の日本の家屋はしっかりしているので建設されて10年前後であれば問題ないかと思いますが、10年以上経過しているような家屋だと瓦屋根のお宅に大量の太陽光発電発電システムを設置するには少々心配な部分があります。

しかし、太陽光発電設置の前には必ず施工業者が実際に屋根に登って現地調査と言われるものを行います。

問題があるような屋根や家の作りであればここの部分で発覚しますのでそれほど心配もありません。

ということで、瓦屋根でもトタン屋根でも太陽光発電が設置できる屋根であれば発電メリットに大差はありませんが、瓦屋根の場合には、太陽光発電の重量も気にする必要があります

瓦屋根の施工方法

アンカー工法
太陽電池モジュールの設置には、墨出し(すみだし)と呼ばれる瓦へのマーキングからスタートします。

墨つぼを用いて墨で表示することから墨出しと呼ばれていますが、建設現場では古くから使われている専門用語でもあります。

瓦屋根での最もポピュラーな施工方法はアンカー工法といわれる、屋根の垂木に沿って屋根にビスを打ち込んで架台を固定させる方法です。

ビスの周りにはシリコンコーキングで防水処理が施され、雨漏りの防止をします。

ビスを打ち込む付近の瓦は支持瓦と言われる、腐食に強い素材の瓦の形をした屋根を置きます。

トタン屋根の施工方法

キャッチ工法
トタン屋根でも瓦屋根同様に墨出しから行われます。

トタン屋根では、主にキャッチ工法と言われる屋根に穴を開けずに屋根を挟んで架台を固定させていく施工方法を採用することが多いです。

アンカー工法とは違い、屋根に穴を開けないので雨漏りのリスクがないのが特徴です。

また施工に関しても瓦屋根よりも早く終わることが多いです。

最新の施工方法

シンプル・レイ工法
最近、特に話題になっているのがシンプル・レイ工法です。

シンプル・レイ工法は架台の重さを利用して太陽光発電を設置する施工方法で、瓦屋根にも屋根に穴を開けずに太陽光発電が設置できるという画期的な施工方法です。

しかし、まだまだシンプル・レイ工法を行える施工業者が少ない点や本当に安全面はクリアされているかなどが課題となっています。

屋根の種類

太陽光発電の設置に関して重要な要素の一つに屋根の形とその角度というものがあります。

私には職業病があり、それは街を歩いていると家の屋根が気になってしょうがないということです(笑)。

これは私だけではなく、太陽光発電の営業マンには多い症状でしょう。

それほど太陽光発電にとって屋根というのは大切な存在です。

屋根の種類と太陽光発電にとって最適な屋根の形と角度を確認しておきましょう。

切り妻屋根

切妻屋根
屋根面と屋根面が繋ぎ合わさった部分(棟:むね)の両側に長方形の傾斜を持つ屋根で、建物の妻の部分を切り取るとこのような形状になることから『切妻』と呼ばれています。

古くは『真屋(まや)』と呼ばれていました。

太陽光発電との相性が抜群の屋根です。

寄せ棟屋根

寄棟屋根
現在の日本に多い屋根の形です。

屋根面が四方に流れ、棟が水平の部分(主棟)と斜めの部分(下り棟)から構成されています。

住宅密集地で北側傾斜制限(住宅地域において隣地の日射を確保するための法律)をクリアするためによく見られる屋根の形状です。

オシャレな屋根ですが、四方向に屋根が分かれてしまうので、発電ロスが生じてしまう屋根です。

また、太陽電池モジュールを設置するための南面の面積が少ないのが難点になります。

そのため、東面や西面に分割して太陽電池モジュールを設置することになりますが南面に比べて東西面は10%~15%少なくなります。

片流れ屋根

片流れ屋根
切り妻屋根から独立した形で進化した屋根です。

片側にだけ傾斜している屋根で最も単純な屋根の形式です。

屋根が南面に向いていれば、太陽光発電との相性は抜群の屋根です。

入母屋

入母屋屋根
家の中に指し日を入れる為の小窓が屋根に設置された、純和風な家に多い屋根です。

切妻(真屋)の屋根に破風(切妻屋根の端に取り付ける三角形の板)が内側に入っているタイプの屋根で、神社仏閣が起源だと言われています。

地域によっては瓦をめくると『土葺き』と言って土を接着剤として使って瓦を固定している場合がありますが、その場合は太陽光発電の設置ではできません。

方形屋根

方形屋根
寄せ棟屋根の一種ですが、屋根の頂点が1点に集中しているのが特徴です。

どうしても屋根の面積が狭くなってしまいがちなので、太陽光発電との相性はあまり良くありません。

陸屋根

陸屋根
上部が水平の屋根で、鉄筋コンクリート造りや鉄骨造りの家屋に見られる形状の屋根です。

太陽光発電の発電効率を上げるためには太陽に向かってある程度の傾斜が必要ですから、(理想的には水平面に対して30度前後)モジュールを取り付ける為には架台が必要となり、場合によっては架台取り付けのためのコンクリート基礎工事が必要な場合もあります。

陸屋根は、普通の屋根に比べて費用がかさむ傾向にあります。

招き屋根

招き屋根
切り妻屋根に似ていますが、左右で高さが違う屋根です。

太陽光発電との相性は良いです。

越屋根

越屋根
屋根に家の中への差し日を入れる為に設けられた小さい屋根が特徴の屋根です。

東北や、北海道地方にお住まいの方は小さい屋根から滑った雪が太陽光発電の上に積もる可能性がありますが、太陽光発電との相性は悪くありません。

はかま腰屋根

はかま腰屋根
屋根に角度を付ける為に設けられた小さい屋根が左右にあるのが特徴の屋根です。

屋根に急な角度がついてしまうので、太陽光発電との相性は良くありません。

曲面屋根

曲面屋根
最近になってチラホラ見かけるようになったのが、曲面屋根になります。

局面屋根とは、屋根が湾曲している屋根になります。

ガルバリウム鋼板などの金属性の屋根材を使用することが多くなるので、比較的安価なのが特徴です。

局面屋根に太陽光発電を設置する際に注意点や施工方法に関しては別ページにてまとめましたので、そちらのページをご覧ください。

まとめ

太陽光発電の設置に関しては瓦屋根、トタン屋根どちらでも設置は可能ですし、どちらでもメリットがあるので、特に気にする必要はありません。

ただ、瓦屋根では穴を開けて施工することが主流ですので、雨漏りリスクも考えて施工実績の確かな業者を選ぶ必要があります。

ちなみに太陽光発電を設置してしまったら、取り外しは行わないので、屋根の塗り替えを済ませておくと屋根に優しくおすすめです。

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